セミナー開催! セミナー担当者がぜひ知っておきたい集客のポイント

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潜在見込み客発掘、顕在見込み客の購買意欲促進などにおいて、企業セミナーは活用頻度の高い販促手法の1つです。そして「セミナー成功の成否は集客」と言われるほど、集客は企業セミナー開催の重要なポジションを占めています。同時に集客の仕掛けがテーマ、講師、開催場所、受講者満足度などの「セミナーの品質」を決定します。ここでは初心者と経験者を問わず、セミナー開催担当者が知っておきたい集客のポイントを解説します。

なおセミナーは、会場集合型の「オフラインセミナー」とネット上で開催する「オンラインセミナー」の別があります。しかし基本的に開催手順や告知法は両者共通なので、現在は主流のオフラインセミナーに則して解説します。

セミナー集客媒体の特徴

かつての新聞広告、新聞折り込みチラシ、DMなどの媒体による集客は、インターネットやSNSが普及した今日では集客効果が低く、WebサイトやSNSを媒体にしたオンライン集客が大半です。の媒体はオンライン有料集客媒体とオンライン無料集客媒体に大別できます。

オンライン有料集客媒体の種類と特徴

オンライン有料集客媒体は、一般に次が利用されています。

(1)セミナー告知有料ポータルサイト

集客力の強い大手サイトが多いと言われ、掲載料も比較的安いので、低経費で集客できるのが特徴と言えます。ただし競合他社のセミナー情報が掲載されているケースもあるので、その場合は競合と差別化できるタイトル付けを工夫する必要があります。

(2)リスティング広告

検索エンジンでユーザが検索したキーワードと連動して広告が表示されるリスティング広告は、ユーザが広告をクリックした時に広告料が発生するので、適切なSEO対策を施せば比較的安い経費で集客できるのが特徴です。

(3)Facebook広告

Facebook広告はターゲットの属性を指定した広告出稿ができるので、ターゲット層にセミナー告知をしやすいのが特徴です。

(4)アフリエイト広告

この広告では著名人や人気タレンがブログサイトや動画サイトで公開しているコンテンツにセミナー告知情報を出稿します。どのアフリエイターにどんな属性のユーザが多いのかを見極め易いのでターゲティングがしやすく、しかもセミナー参加申込みがあった時点で広告料が発生するので、経費的なリスクが低い集客が可能と言われています。

オンライン無料集客媒体

オンライン無料集客媒体は、一般に次が利用されています。

(1)セミナー告知無料ポータルサイト

セミナー情報を探しているユーザが検索するので、集客力は強いと言われています。ただ同サイトの場合はその数が多く、セミナー告知数も多いので、

  • どのサイトが自社セミナー告知に適しているか
  • 数ある情報の中で自社セミナー情報が埋没しないようどんな工夫をするべきか

などを検討する必要があります。

(2)SNS

SNSはユーザが毎日メッセージをチェックする媒体なので、既存顧客向けセミナーの場合、セミナー告知が浸透しやすく、集客力は強いと言われています。

(3)自社Webサイト

自社Webサイトのトップページやランディングページでセミナー告知をします。自社サイトを利用するので、基本的に集客経費はゼロになります。

(4)メルマガ

自社のメルマガ配信でセミナーを告知します。メルマガは既存顧客の集客に向いており、こちらも基本的に集客経費はゼロになります。

またメルマガの場合は、

  • セミナー告知情報を少しずつ配信して読者の期待感を高める
  • セミナー開催後はセミナー参加者の声などを伝えて読者に余韻が残るようにし、その間に次のセミナー予告をしてその期待感を膨らませる

などのフォローアップをしやすいメリットもあります。

セミナー開催の手順とポイント

(1)集客目標とターゲットの設定

最初に集客目標とターゲットを明確にしないと、後の手順がすべて曖昧になります。

(2)テーマ設定と講師選任

目的とターゲットに合致したテーマとセミナー内容を設定し、これに適した講師を選任します。

セミナー開催の最終目的は売上向上や企業価値の向上ですが、テーマとセミナー内容の設定において重要なのは、最終目的の直接的な追求ではなく、参加者にセミナーでどのような新しい知識や価値を提供するかにあります。それによりセミナーの品質が高まり、最終目的達成の道にも繋がるでしょう。

(3)開催日設定

開催日は人が集まりやすい曜日と時間帯を選んで設定する必要があります。

例えばターゲットが会社員の場合は「火水木」の午後1―3時、午後7―9時の時間帯が適していると言われています。

(4)集客開始日設定

集客開始日は、セミナー開催日の6―8週間前が目安とされています。

1カ月前だと予定が詰まっている人が多く、1カ月以上先なら予定未定の人が多いからです。かと言って3カ月目になると、緊急性が低いのでセミナーへの興味があまり湧きません。

そこで6―8週間前が集客開始日に適していると言われています。

(5)スケジュール決定とセミナー告知

セミナー告知媒体、セミナー特設サイト開設、問合せ対応などの検討をしてセミナー開催のスケジュールを決定し、セミナー告知をします。

(6)運営

セミナー告知開始と同時にセミナー開催準備の漏れがないようチェックリストを作り、プロジェクター表示用資料制作、会場配布資料制作、機材・備品調達などを行います。

そしてセミナー開催日前日に、セミナー会場で機材の動作チェックを行うと共に、セミナー進行のリハーサルを行います。

セミナー告知のポイント

セミナー開催において、集客の次に重要なのが「セミナー告知」です。そのポイントとして次が挙げられます。

(1)告知文のタイトル

告知文のタイトルはセミナーの特徴が分かる文言が必要です。

例えば「営業セミナー」のようなタイトル付けでは特徴が分からないので、ターゲットにスルーされてしまいます。

実際、営業ツールを販売しているある企業は、それまで集客数の低かった「営業セミナー」のタイトルを「Web営業セミナー」に変えた途端、集客数が3倍に跳ね上がったと言います。ありきたりな「営業」では「またか」と思われますが、「Web営業」なら特徴が分かるのでターゲットが「おやっ」と興味を持ったのが集客数増加の要因と見られています。

(2)限定性のアピール

いつでも誰でも得られる情報を人は自らの行動で得ようとは思いません。人は限定性のある情報を自らの行動で得ようとします。セミナーもそれと同じです。したがってセミナー告知には限定性が必要です。

その限定性として、例えば次が挙げられます。

 人数の限定:先着○○名様

期間の限定:○○日までにお申込みのお客様には○○の特典

属性の限定:自社運営のビジネス情報サイト○○の会員限定、経営者限定など

(3)メルマガ読者への告知

メルマガ読者は自社との関係性がある程度構築できている顕在見込み客や既存顧客です。

このようなターゲットに対しては、メルマガにセミナーへの期待感を抱かせるコンテンツを配信すると、参加促進に効果的と言われています。

(4)メール配信告知

着信したメールチェックで最初に目に入るのが「件名」です。このためメール配信告知では「20字以内でセミナーの特徴が分かる」件名付けが重要です。

またメール本文は「理路整然と簡潔に、かつ30秒以内で読める長さで書く」のがポイントです。

このようなメール告知をすることにより、受信者は件名を見て本文を開く意欲が湧き、告知文の要点も把握しやすいからです。

(5)講師のプロフィール

告知においては講師のプロフィールも集客を左右すると言われています。何故ならそれが告知を読んだユーザがセミナーに参加する動機(根拠)になるからです。

企業セミナーにおいて、講師は別に有名人である必要はありません。例えば、

  • ターゲットが潜在見込み客の場合…第三者として業界動向に詳しい証券アナリスト、シンクタンク系コンサルタント、業界特化系コンサルタントなど
  • ターゲットが顕在見込み客の場合…同業他社を含めた商品情報に詳しく、話術スキルも高い自社の営業部門長クラス・営業担当役員クラス

が適任と言われています。

まとめ

企業セミナーの集客を継続的に成功させるためには「集客資源を枯渇させない仕組み」が重要です。集客資源、すなわち自社商品の非認知層を含めた見込み客を増やさない限り、資源はやがて枯渇するからです。枯渇させないためには、コンテンツマーケティング等自社が取り組んでいる様々なマーケティングに磨きをかけ、見込み客の接点と自社との関係性を拡大し続ける努力が欠かせないと思われます。