注目されるGoogleマイビジネス、店舗のWeb集客に特化したこれほどの機能と特徴

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年代を問わずスマートフォンを利用している現在、ユーザは欲しい情報をまずWebサイトから入手します。ところが地域密着型の店舗ビジネスを展開している事業者の多くが、Webサイトからの情報提供が不十分で、アクセスしたユーザからスルーされ、集客効果がほとんどないと言われています。店舗ビジネス事業者にとってWeb集客は今や電柱広告や新聞折込チラシに代わる主要な集客手段。そこで人気が高まっているのが「Googleマイビジネス」と言えます。

Googleマイビジネスとは

Googleマイビジネスとは、Google検索結果表示画面やGoogleマップ上に店舗情報を表示することで集客を図る無料ツールのこと。
2014年6月にGoogleプレイスとGoogle+との統合で開始されたサービスです。店舗の基本情報以外にもユーザレビューの管理や返信、簡易なユーザ分析などができ、「ミニWebサイト」の役割も果たしています。
Googleマイビジネスは店舗ビジネスに特化したツール。従来の汎用集客ツールより導入と操作が容易なのも、人気を高めている要因と言えそうです。

Googleマイビジネスの機能

Googleマイビジネスには、店舗ビジネスのWeb集客に効果的な様々な機能がコンパクトに搭載されています。それは次の6機能に集約できます。

(1)店舗の属性情報掲載

Google検索結果表示画面やGoogleマップに店名、住所、電話番号、営業時間、メニュー等の営業品目、Webサイトを開設している場合はそのURLなど、自店の属性情報を掲載できます。

(2)店舗の写真掲載

自店の外観・内観、メニュー、店員の顔などのスナップ写真を掲載し、店の雰囲気や魅力をアピールできます。

(3)ユーザレビューの管理・返信

自店のユーザレビューの管理やレビューをしたユーザへの返信ができます。

(4)タイムリーな情報発信

自店で実施するキャンペーン・イベント、期間限定クーポン発行などの情報を開始直後から掲載可能なので、タイムリーな情報発信ができます。

(5)閲覧データの分析

Googleマイビジネスの検索数、閲覧数、アクション数などの数値データをカウントできるので、そのデータ分析によりGoogleマイビジネス登録情報の随時改善が可能です。

(6)無料のWebサイト制作

「Googleウェブサイトビルダー」(簡易なWebサイト制作無料ツール)を用い、Googleマイビジネスに掲載した情報や写真を基に「ミニWebサイト」の制作・開設ができます。

Googleマイビジネスの特徴

Googleマイビジネスには、ユーザが知りたい店舗情報(基本的属性情報、写真、地図、ユーザレビュー)が一目で分かるようにまとめられており、それがGoogle検索結果表示画面とGoogleマップに同一フォーマットで表示されます。
つまり「店舗を見つける」行動と「店舗情報を見る」行動が同時にでき、ユーザの情報検索の手間を最小化できます。これがGoogleマイビジネスならではの最大の特徴と言えます。
Googleマイビジネスならではの特徴として、他にも次が挙げられます。

(1)ローカルパックに表示される

レストラン、居酒屋、美容サロン、スポーツクラブなど地域の店舗情報をキーワード検索した時、検索結果の上位に表示される店舗グループは「ローカルパック」と呼ばれます。
これはGoogle検索を利用するユーザの利便性を高めるための仕組みです。ローカルパックに表示される店舗は、Googleが選んだ「地域を代表する店舗」の意味合いもあり、ユーザの信頼度が高いのが特徴です。
Googleマイビジネスに登録した自店の情報がローカルパックにリスト入りしていれば、それだけでユーザの閲覧数が増加する可能性が高まります。ブログなどを開設してSEO対策に力を入れるのは重要ですが、Googleマイビジネスに充実した店舗情報を登録して集客力アップを図るのも重要と言えます。
ローカルパックにリスト入りするためには、地域との密着性を示すワードを店舗情報にしっかりと盛り込んでおく必要があります。

(2)ローカル検索の結果が表示されるので、来店の可能性が高い

Google検索には、ユーザが検索した時の位置情報に合わせて検索結果が変わる「ローカル検索」と呼ばれる仕組みがあります。例えば東京23区にいるユーザと福岡市にいるユーザが、料理がおいしい居酒屋を見つけるため同一キーワードで検索しても検索結果は異なります。ローカル検索は検索したユーザの日常行動圏内の居酒屋を優先的に表示する仕組みになっているからです。
ローカル検索は次の2つ分かれています。

  • 直接検索……店舗名や住所での検索
  • 間接検索……業種や営業品目での検索

直接検索の場合は「メディアに記事が載っていた」、「SNSで話題になっている」、「友人から評判を聞いた」などが動機となり、すでに店舗名や住所を知っているユーザが検索する方法です。
直接検索をするユーザはその店の情報をもっと詳しく知りたいと考えているので、Googleマイビジネスに充実した情報を登録すると同時にGoogleウェブサイトビルダーでミニWebサイトを開設しておけば、来店の可能性が着実に高まり、リピート客化する可能性も高まるでしょう。
間接検索の場合は、ユーザが直接検索のような動機ではなく、単に「料理がおいしい居酒屋」や「カットが上手な美容サロン」を探す時の検索法です。間接検索ではGoogleの推奨店3店が検索結果に表示されるので、推奨店は新規顧客獲得の可能性が高まります。
間接検索のユーザに対しては、「なぜ料理がおいしいのか」、「なぜカットが上手なのか」などユーザの一番の関心事に答えられる情報が重要です。例えば食材の産地の簡単な説明と仕入れている農家の写真、カット技術が優れている簡単な理由説明とカット中の写真などを掲載すると情報の信憑性が高まり、ユーザの来店意欲が刺激されるでしょう。

Googleマイビジネス導入のメリット

Googleマイビジネス導入のメリットは「自店の集客力が高まる」に尽きると言えます。具体的には次のメリットが挙げられます。

(1)ユーザの目につきやすい

自店の名前が検索結果画面の上位に表示されるので、ユーザの目につきやすく、クリックされる確率が高いと言えます。

(2)どんな店かイメージしやすいので店を訪れる敷居が低い

ユーザが自店をクリックすると店の外観・内観、メニュー、店員が接客している様子などが写真で分かるので、ユーザはどんな店かをイメージしやすく、店を訪れる敷居が低くなります。また自店の特徴や魅力をパソコン・スマートフォン画面で伝えられるので来店客の「期待外れ感」が少なく、新規来店客のリピート率も高まる可能性があります。

(3)ユーザの本音を聞ける

ユーザレビューを通じてユーザの本音を聞けるので、事業者が気付かなかった品揃え、接客、店内のレイアウト・インテリアなどの改善点を見つけることができ、顧客満足度の向上を図れます。

(4)ユーザ目線からの集客改善ができる

管理画面からユーザの行動データ(検索キーワード、閲覧数、アクション数、アクセス経路など)をカウントでき、その分析からユーザがどんな顧客体験を求めて来店したのかの推測が可能になります。
またユーザレビューと写真の閲覧回数の分析から、ユーザはどんな自店情報を求めているのかの推測も可能です。
このため、事業者目線ではなく、ユーザ目線に則した集客の改善が可能になります。

(5)無料で自店の宣伝が可能に

集客するためには情報ポータルサイトへの登録、媒体への露出、電柱広告、地域ミニコミ紙・フリーペーパーへの広告出稿などの宣伝活動が必要になります。いずれもそれ相応の経費がかかります。
しかしGoogleマイビジネスは無料の宣伝ツールなので、経費をかけずにGoogle検索やGoogleマップで自店の宣伝活動ができます。
これもGoogleマイビジネスならではのメリットと言えるでしょう。

まとめ

Googleマイビジネスに自店の情報を登録したからと言って、それだけで集客できるものではありません。Googleマイビジネスを導入して集客するためには、Googleマイビジネスの要項に沿った正しい情報を登録する、店の雰囲気や魅力がユーザに伝わるスナップ写真を掲載する、ユーザに忌憚のない自店レビューをしてもらうなどの努力が不可欠と言えます。
Google検索やGoogleマップで店探しをするユーザが多い現在、ユーザに「こんな店に行きたい、こんな店で買いたい」と思ってもらえる情報提供が、集客するために何よりも重要と言えます。